ツツジかサツキか?通勤風景が映す古今和歌集の恋「常盤の山」とは

 私は自宅から車で1時間くらいの ところにある板金工場で溶接の仕事をしています。毎日通っているわけですが、その通勤途中でツツジをよく見かけます、もしかしてサツキかもしれませんが。

 青空を背景に、白い花をつけた低木の群生と、その上部に広がる大きな木の枝と葉が印象的。

 この白い花は、おそらくツツジ(躑躅)だよね。サツキ(皐)かな?分かんないや。


私は古今和歌集が大好きでよく読みますし、書きます。

 日本においてツツジは古くから親しまれ、『古今和歌集』にも詠まれています。


 古今集巻第十一 恋歌一 495番

題しらず

よみ人しらず

 思ひいづるときはの山のいはつつじ

      いはねばこそあれ恋しきものを

 恋しいあなたを思い出す時は言葉には出さないが、いつも想っているよ、そのイメージは常盤の山の岩ツツジです。という意味合いのお歌です。良いですよね。私に恋い焦がれる娘はいないけど、じ〜んと来ちゃいますよ。

 ところで「思いいづるとき」と「常盤の山の」がニコイチか?それとも親父ギャグ?になってます。

「常盤(ときは)の山」は特定の険しい山岳ではなく、京都の地名に由来し、その言葉の意味から「不変の緑」を象徴する詩的な場所として親しまれてきました。

 『常盤』とは永遠に変わることのない(神秘な)岩。「とこいは」の変化した語。巨大な岩のもつ神秘性に対する信仰から、永遠に不変である意を生じたもの。

 常盤は常葉とも書かれることもあり、常緑の木々が繁茂する様子のことで、秋になっても紅葉しないことから、転じて永遠に変わらぬもののこと。

歌枕の『常盤』はこうしたことの象徴として詠まれててん。

 歌枕(うたまくら)とは、和歌(わか)でよく詠み込まれる、由緒ある特別な地名のことです。


コメント