ドクダミを見るとなぜだかホッとする。
ドクダミは「湿った半日陰」を最も好む植物で、そうした気質が自分に似ているからか?
ドクダミは独特の香りと、日陰でもひたむきに白い花を咲かせるその姿は強く素朴です。
ドクダミはその強烈な香りで人を惹きつける、あるいは寄せ付けない。遠くから見ても見間違うことはない。
日頃絵を描いている自分はドクダミを見ていると、いわばドクダミのような魅力ある作品を描けるようになりたいもんだ、と考えさせられます。あるいは、そのように生きたいもんだ、と思ったり。
湿気のある場所はカビや細菌が繁殖しやすい環境です。
こうした環境は人間にとっても過酷です。高湿度の環境は、人間の生存システムに負荷をかけます。
湿気によって飛散するカビの胞子や細菌は、吸い込むことでアレルギーや肺炎などの健康被害を引き起こします。かつて結核などの病が恐れられた時代、湿った暗い部屋は「病の温床」として忌み嫌われましたしね。
そんな中で生きるドクダミが放つ香り成分(デカノイルアセトアルデヒド)には強力な殺菌作用があるという。彼は湿気という「敵(菌)」が多い過酷な場所を選び、自らバリアを張ることで、他の植物が入り込めない独占領域を作っているということかな。
ドクダミの生い茂る場所というのは少し暗いところが多い。そういう場所でドクダミの花は小さな電球が灯っているように見える。
しかし私がドクダミの白い花びらに見えると思っていたのは、実は「総苞(そうほう)」と呼ばれる葉が変化したもので、中央の黄色い突起が花の集まりなんだそうだ。
その真ん中のところは、小さくてよく見えないのだけど、それが花なら上から順に下へ下へと咲いていく。いや写真をよく見れば下から上かもしれない。
そうした姿は 穂の頂点はまだ固い蕾で「未来」を。中ほどは満開の「現在」を。そして下部は受粉を終えた「過去(結実)」を同時に見せているよう。
つまり、わずか数センチの突起の中に、過去・現在・未来が共存していて時間が視覚化されていると思うと面白いよね。

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